奈良先端大学院大学への訪問の思い出。

この本は、奈良先端大学院大学の松本教授の研究室でも使っていた教科書らしいです。当時は、財団のN理事に頼まれて、アテンドして、部下のA君と一緒に出かけたことがあります。そのときは優秀な研究者の方に会えませんでしたが、松本教授のお話ですと、この本を渡してたところ、夏休み中にSVMのプログラムを作成してしまった方だったそうです。ちなみに、今は「NTT」の「けいはんな研究所」で活躍されているそうです。なんとなく、松本教授の気持ちが分かるような気がします。つまり、「優秀な教え子を近くにおいておきたい」ということでしょう。将来は、奈良先端大学院大学の先生になるのかも知れませんね。

注)奈良先端大学院大学の松本研究室は「ChaSen」という、形態素解析ツールの開発で有名な研究室です。言語処理分野においては、東京工業大学の田中穂積研究室、奥村研究室、東京大学の辻井研究室と並びます。元々、この分野を開いたのは、工業技術院(現:産業技術総合研究所)とNTT武蔵野研究所(現:NTTヒューマンコミュニケーション研究所)だったそうです。ちなみに、このお話は、現情報通信研究機構の理事長である長尾真先生の書籍で読みました。アスキー出版局から出ていた「AI」だったかな?
その頃の日本には「ICOT」という組織があって、「第5世代コンピュータの研究」が華やかだったころの話らしいです。ちなみに、上に挙げた先生方は、そのときの教え子達だそうです。なお、この話は「パトリス」でお世話になった「N」技監から教えていただいた話です。この方は、産業技術総合研究所音声認識の部長をされた方でした。ゆえに、第五世代の産みの親の一人でもあるのです。

こころより感謝申し上げます。

コンプライアンスのお話

これが、個人情報保護法の目的でもあり、かつまた、様々な知的財産権にかかわる守秘義務が課される目的でもあるのでしょう。権利と義務とは表裏一体の関係にあるわけですから、当然といえば当然のことでもあります。ただし、国家公務員や準公務員における守秘義務とは、個人情報に関する義務なのです。具体的には、「通信・信書」の秘密であり、組織内部における情報の取り扱いに関する細則でもあります。なぜならば、それらの情報が国民全体の生命やプライバシー権にかかわる問題であるからと考えることは妥当でしょう。

以前も書きましたが、憲法が行政ならびに国家を縛り、法律が国民を縛る。ゆえに、最高のコンプライアンスが求められるのが行政ということになるからなのです。なぜならば、法律を制定する上でも、法律を施行する上でも基本となるルールのドラフトを作成するのが、行政の役割だからです。

今日読んだ本。
研究論文を書くために、読んだ本。
A introduction to Support Vector Machine and other kernel-based learning methods, Nello Christianini and John Shawe-Tayler, Cambridge University Press 2000, CB2. ISBN 0-521-78019-5

インターネットのお話(セキュリティについて)

確かに、現在のインターネットの仕組みは、完全にはトラスティアブル(信頼できる)な仕組みではありません。なぜならば、危険も一杯ありますし、間違った情報を掴まされて困っている人たちも居るからです。完全に信頼できる仕組みになるためには、コンピュータシステムも含めて認証システムや個人証明書のようなものを添付できる仕組みが必要でしょう。実際に、ユキビダスコンピューティング(T-engineRFID)では、そのような仕組みが作られつつあります。その目的は、生命や安全にかかわる「物の流れ」であったり、「財産」にかかわる情報の流れをトレースできるようにすることであると考えることは妥当です。

つまり、セキャアな仕組みが求められるのは、「これらの情報や物の流れをきちんと把握できるようにすることではないか?」と考えることは妥当でしょう。つまり、透明性が必要な情報の流れであるからこそ、セキュアな仕組みが必要になるのです。一見矛盾しているようですが、この情報を改ざんしたり、不正に使用されることは、「行政活動」や「企業活動」のみならず、「生活」の局面においても壮大なる損害を与えることに間違いがないからなのです。ゆえに、その情報の出所であったり、情報の流れを管理する必要に迫られるわけです。

blogとの間で

今、gooのblogを書いています。そちらの目的は、研究論文を書くことに焦点を絞っています。研究論文をblogに書くというのは、今私自身がおかれている状況がフリーであり、どこの学術団体にも、さらには会社組織にも所属していないという事情があります。
ゆえに、研究論文を発表する場所がないためなのです。

例え、私のような人間が書いても読まれる可能性は少ないでしょう。しかし、もしかすれば、誰か見ていて下さるのではないか?という、本当に万分の一の可能性に賭けているのです。なぜならば、研究論文という性格上、発表しないことには、これまでの努力が無駄になるのではないか?さらには、誰か見つけてくださることで、導いてくださるのではないか?という、最後に残ったインターネット上の善意に期待しているのです。

訂正

http://www.mozilla.org/projects/
上のURLを見ると、標準化への取り組みであるとか、セキュリティ機能の拡張とか、様々なプロジェクトが動いています。同じようなプロジェクトとしては、「Linux」の「Kernel.orgとDebian」や「KDEデスクトップ」の「KDE.org」、さらには「GNU.org」等のプロジェクトが有名です。日本の場合には、基本的に同じようなプロジェクト(バザール開発)で行われているのは非常に少ないような気がします。基本的に、日本におけるバザール開発は、「法人」単位での協賛会員を募るやり方で行われているからでしょう。具体的には、「T-Engine Forum」や「JPNIC(Network Imforamtion Centre)」などがそれにあたります。なぜならば、日本は個人が弱く、組織が強いからです。「組織の信用度」=「個人の信用度」につながるということだからです。

アカデミックライセンスの話

ちなみに、「Mathematica」や「MathLab」、「Maple」、「SAS」等も、アカデミック・ライセンスならば、安く入手できるのです。「なぜ安く入手できるのか?」といえば、そのソフトを使って営利目的の仕事をしないからというのが一般的な理由です。2次的な理由としては、学生時代も含めてそのようなソフトに慣れてもらうことによって、研究面でのサポートであるとか、将来企業等へ就職した際に、そのようなソフトウエアの採用が期待されるという側面もあると考えられるのです。2次的な理由に関しては、上記に挙げたような目的が発生するのは、開発及び商品化の初期の段階だけであると考えることは妥当でしょう。すでに有名になっているソフトウエアであり、ハードウエアですから、非営利目的での使用という目的であり、学術等への理解であり、貢献であると考えることは妥当です。
なぜならば、
1.このようなソフトウエアが使用されることによって、論文等で引用されること。
2.開発者への高度なフィードバックが期待できること。特に、学術や研究開発等の目的では、かなり高度な使い方をされます。そのことによって、より高度な使い方であったり、問題を的確に掴むことが可能になる。
3.何より、開発者の方々が研究者であり、自分達の研究室時代における苦労を知っているからこそ、性善説で提供ができる。

この3点であると考えてみたのです。

これは、ソフトウエアに限らず、ACMにしてもIEEEにしても、学術協会と言われるものは全て同じ。こちらの場合には、論文発表であるとか、学会発表の場を提供してくださっているのです。ゆえに、学生諸氏が受け取れる奨学金をはじめとした資金が非常に少ないことを念頭において、会費を安くしてくださっているわけです。
企業の場合には、その会費に関しては、企業活動費から出ることになっています。つまり、研究開発費と呼ばれる費目の中からです。ゆえに、研究開発費として支出することができるわけなのです。つまり、これらの活動費に関しては、会社が出してくれるならば、話は別なのです。私自身は、「JAPIO時代」には縁がありませんでしたが、「パトリス時代」には部下のために、経理と交渉して予算をやりくりした記憶があります。確か、出張用のパスポート代も請求された記憶があります。学会活動費や受託研究用寄付金、さらには出張旅費まで・・自分の懐には入れた記憶もないし、むしろ自分のポケットマネーで何とかしてあげたこともありました。

まあ、あほな上司でしたから。でも、今はフリーだから、何も出来ないですけどね。

NeXTとObjective-C

これは、遠い昔に鎌倉旅行に行ったときに電車の中で読んだ本。日記に書いた「NeXT」にあこがれていた頃の話です。
あのアーキテクチャーはすごかったです。「MC68030」or「MC68040」に「IOP」と呼ばれる、入出力制御のCPUを搭載して、さらには5.25インチのMOを標準搭載するというアーキテクチャーでした。殆ど、メインフレーム並みの仕掛けを使うことで、当時の貧弱なデータバスを強化してしまうことで「PostScript」を使った美しい描画が出来るのみならず、Application Builderと呼ばれる開発環境で、RPP&RPD(Rapid Prototype Programming & Rapid Programming Desige)が出来る仕組みを持っていたことでしょう。

その分、値段もすごかったです。確か、カラー版で120万円以上した記憶があります。なお、当時のMacもSE30が798000円、Ⅱシリーズも一式100万円くらいした記憶があります。なお、当時の国民機PC9801シリーズが「30万円から40万円」、PC-ATシリーズ(PS/Z)が、30万円くらいでした。OSDGが出来たおかげで、DOSの時代に終わりを告げることが出来たのかもしれません。

ちなみに「NeNT」に戻れば、「アカデミック・ライセンス」ならば、かなり安く買えたことも確かだったらしい。ちなみに、当時アメリカでは、CMUがNeXTを全学で入れて、MITがMacを全学で入れていた。日本では、大阪大学がNeXTを全学で入れたというのが話題になっていたことを覚えています。確か、SuperASCIIの記事。